厨子入り虚空蔵菩薩坐像。細密に彫られ、表情も穏やかで、知恵が宇宙のように無限にある菩薩と言われるだけあって知的さがあり、非常にレアな像容の一つです。両手先、宝剣と宝珠の持物は後補、また光背は無くなっております。漆の剥がれ、少しの欠損がありますが台座、厨子もかなり上手のもので、繊細で小さいながらも荘厳。厨子の扉の麻の葉の文様も慶派の仏師を感じさせるもので、作風などからも慶派の作なのかもしれません。蓮座などを含めた台座、厨子は、像とやや経年変化の感じが異なるので後に新たに作られたものの可能性があります。本像は台座、厨子より一時代上がるものかと思います。後補はありますが、作行、魅力はなかなか無いレベルのものです。
本体 縦 2.5 横 3 高さ 4.5、 厨子 縦 5 横 7 高さ 15.5(cm)
売約済 ありがとうございました。