「尊道法親王」書

能筆家として著名な尊道法親王(そんどうほうしんおう1332-1403)後伏見天皇(ごふしみてんのう・1288-1336)の第11皇子。メクリの状態ででてきたもので、極めなどございませんが、間違いなく東大寺塔頭伝来であること、専門家より青蓮院宮の書体であろうとの見解をいただいておりますので当方で真筆保証致します。南都との関係ははっきりしませんが、尊道法親王が書き写した「和漢朗詠集」の一説を東大寺関係者が何らかの事情で手に入れ伝わったものと思われます。東大寺院家と何らかの関係があったのかもしれません。お好みもありますので当方にてシンプルな額装にしましたが、表具し軸装も良いものになるでしょう。時代相応の経年変化は見られますが、非常に良い字であり漢詩、和歌のないようも魅力あります。

漢詩:先三遅兮 其花如暁星 之転河漢引 十分兮蕩其 彩疑秋雪之 廻洛川

読み:三遅に先だちてその花吹けば、暁の星の河漢に転ずるが如し。

大意:重陽の宴に遅れぬよう、いち早く着席し酒杯に浮かぶ菊を吹いて飲もうすると、明け方の星が天の川をめぐってきらめくように杯の中でくるくる廻る。なみなみと菊酒を満た杯を引き寄せて菊の花を揺らすと秋の霜が洛水に舞ったと思われるようだ。

和歌:吾か屋との菊 のしら露け ふことに いく代つもりて ふちとなる らむ

読み:我が宿の菊の白露今日ごとにいく代積もりて淵となるらむ

大意:わが家の庭に咲く菊には白露が降りているが、重陽の節句ごとに露がいったい何年積もれば、あの甘谷の流れのような淵になることだろうか。*「甘谷」とは中国故事に出てくる南陽の景勝地。

いずれも九月の菊の節句(重陽の節句)にかかわる漢詩と和歌。

本紙 縦 31.5  横 77.5、 額 縦 42.5  横 88.5  厚み 2.5 (cm)

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