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Banksy (バンクシー)

Banksy (バンクシー)イギリスロンドンを拠点に活動するグラフィティアーティスト。グラフィティという活動から、プロフィールなどは一切隠している。グラフィティとはストリートで見かける言うならばスプレイの落書きのこと。本来はストリートギャングの縄張りやサイン(タギング)が始まりと言われているが、芸術性の高いものはグラフィティと呼ばれている。

バンクシーのグラフィティは芸術性の高さはもちろんのこと、ユーモアとウィットに富んだ反資本主義、反権力の政治色の強いメッセージから「芸術テロリスト」とも呼ばれている。

2000年代からその活動は顕著に顕れ、落書き(?)作品(?)は消すべきか残すべきか大論争にもなっている。結局、バンクシーが美術館に勝手に置いた作品を美術館がそれとわかって展示したり、ウェブ上で高い支持率を得ることで作品として扱われるまでになった。オークションで高値で落札されたり、今ではビックアーティストや大企業が仕事を依頼するらしいが、そのオファーはほとんど断っているらしい。

最初はどんなに芸術性の高い落書きだって、所詮落書きとして消されてしまう運命にある。その時はそれが常識でも時が経てばそれは真の芸術に変わる。常識は何かする上でこの上なく足枷となるものなのかもしれない。ウェブによって一般市民の意見は顕著に政治に影響を与えるようにもなってきた。それを考えるとアートのもつ社会性はより高いものになってきているのかもしれない。ただその目線をどこに置き、誰に向けて発信するのかが大事だと感じる。社会に対する高い意識は何かを表現し共感を得るには増々重要なファクターになっているように感じる。

Banksy公式ウェブサイト  http://www.banksy.co.uk/index.html

 

2012/03/22

vol.78 3.11より一年  ≪ 三坂堂通信 ≫ vol.80 民芸の呪縛