コンテンツへスキップ

Tommy Guerrero(トミー・ゲレロ)

Tommy Guerrero(トミー・ゲレロ) アメリカ西海岸のストリート・カルチャーのカリスマ言わずと知れたトミー・ゲレロ。1980年代はパウエルのプロスケーター「ボーンズ・ブリ-ゲード」の一員として革新的なスタイルでスケート界にその名を知らしめた。その後、「リアル」というスケートボード会社を設立し成功を修めウエストコーストのカリスマの地位を不動のものとした。

僕はスケートボード・スノーボード・サーフィンはスポーツではあるけれどもスポーツではないと思っている。コンテストで順位を決めるものでもないかもしれない。各々のスタイルをリスペクトするものであってゴールドメダルもシルバーメダルも優越はないと感じで楽しんでいる人が多い。どんなスポーツであれ、ある程度の実力が備われば相手の技量を感じることが容易だと思う。そこで、自分の方が上だとか、うまいとか、そういった感情は人間誰しも必要な場合もあるが、嫉妬とか自己顕示欲が強くなってしまう場合が多くそういったものってあまり得をすることはないと思う。誰がうまくてかっこいいかは、ジャッジされなくても、やっている本人たちは重々承知のことではないだろうか。彼のライディングは、サンフランシスコの街並を自由に軽快にごくごく自然に行なわれるのが印象的。テクニック重視の流れに一石を投じたのだと思う。プロスポーツ選手というよりアーティストといった方が似合っていた。

Tommy Guerrero(トミー・ゲレロ) スケートでの成功後は、音楽活動へと。シンプルでベーシックでありながら、独特のスタイル。穏やかな印象受けるけど、感覚が研ぎ澄まされているからこそ表現できる。その中にある社会のリアルさを感じさせてくれるようなスタイルはストリートだからこそ生み出されるものだと思う。スケートも、音楽も、ライフスタイルそのままのリアルさを感じる。アーティストなった今でもスケート時代と違和感を感じないけど常に革新的。

古いものを売るという僕の職業に、もし、どうなスタイルを求めているかといわれれば、骨董界の大御所でもなく、名だたる蒐集家でもなく、数奇者でもなく、おそらくトミー・ゲレロみたいなスタイルだろう。骨董界のトミー・ゲレロ、些か無理があるかなぁ~。

トミー・ゲレロ公式サイト http://www.tommyguerrero.com/

 

2011/10/06

vol.54 動物もの ≪ 三坂堂通信 ≫ vol.56 アートとのもつ社会性とは?