長く付き合える石皿。煮しめ皿とも呼ばれシンプルで料理を盛ったり、そのまま観ても存在感ある味わいで根強い人気の古民芸品。
基本、瀬戸のものを「石皿」と区別しているようだが、その辺は僕は気にせず、形や使用法が同じであれば「石皿」といって良いのではと思う。骨董業界では結構そんなものが多いので、あまりガチガチに範囲を狭めなくてもいいのでは・・・・と感じている。今までも瀬戸に限らず「石皿」ということで紹介してきたし、今では、ほとんどの人がその形の皿を「石皿」として認識している。瀬戸以外のものも今回に限らず石皿として紹介していこうと思う。
石皿は結構でかくて、重い。食器棚に入れようとしても、収納場所に意外に困ったりする。そんな理由からか価格は安価で買いやすい(絵皿は昔から高額のようですが)。大きさに躊躇してしまう方もいるが、大きな皿って料理を盛った際に見栄えが良く、且つ黄色い淡い色合いの釉薬がどんな食べ物にも合うように思う。使ってみると便利で手放せない一枚となるはず。
しかも、シンプルな造形なので、似たような皿は日本各地にあり、探すと面白いものに出会えるところが長年楽しめる魅力のひとつ。無地のものほど、地域性の違い、微妙な造形の違いが見えてきて自分の好きな感じもみえてくる。
重さと収納さえクリアーできたら、生活でもすんなり使える実用的な陶器。箱に仕舞って時々眺めるようなものと違って日々使っていくことが価値があるような品のような気がする。しかも、大ぶりのものだけかと思いきや直径20cm前半代のサイズもあるので、ターゲットを絞って探してみるのも面白い。
現在も生産されているものではないので、探してもなかなか見つからないから人間の欲求も高ぶり、見つけたときの感動はひとしお。
今まで扱った石皿色々。画像で改めて見比べてみると各々個性があることに気が付いた。同じようなものでも人が作ったものって違いがあって面白い。
2011/03/10