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機械的頭部(われわれの時代精神)

機械的頭部(われわれの時代精神) ちょっと過激な感じもするが僕の好きなダダの作品のひとつ。

ラウル・ハンスマンが拾い集めたもので作り出したアッサンブラージュ作品。ヨハネス・バーダーという神=キリスト=人間という「第二キリスト教」を唱え、救世主を自称した誇大妄想的な建築家?アーティスト?宗教家?と緊密な関係だったハウスマンは、「人間は救済する者であり、かつ救済されるべき者であり、天使であり、天国に住む」という考え方に身近に接して作られたものらしい。

話は変わるが僕は10代のころからPUNK ROCKが好きである。PUNKは反体制的、反社会的な音楽。この作品はまさにPUNKだと感じる。1900年の初頭に既にアートの世界ではPUNKは存在した(PUNKは神をも否定する曲もあるがそれは別にして・・・)。

この日常にあるもので作り出された頭部は、旧来の美術、社会、人間像といったことに関して否定し新しいものを生み出そうと訴えていることを強く感じる。こういった思想は音楽であったり、ファッションであったり、インテリアの中でも今尚新しいことのように捉えられているけど、人間の思考って百年経ってもあまり変わらないのかなあと感じる。このいった作品から伝わる思想的な影響は人間の意識に浸透するまでだいぶ時間がかかるようだ。表向きは静寂、素朴、牧歌的なものが好きだが、こういったものが好きな自分もいるのに気がついたのはここ数年前、人間、誰しも表と裏を持っている。

そういえば昔はLIVEで激しく、飛びまくり、客同士でぶつかりまくって、押し合って楽しんでいた・・・。

 

2011/04/14

vol.29 Terence conran’s DIY by design ≪ 三坂堂通信 ≫ vol.31 Don Pendleton(ドン・ペンデルトン)